みなさんこんにちは。サワムラです。自営業のWebライター&Webディレクター&翻訳をしながら、どーにかこーにか生活しています。
今回は「Webライターの案件の選び方」というテーマで書きました。私は副業時代も含め4年ほどWebライターをしていますが、とにかくブラック案件を引きまくっています。
そして何度もなんどもブラック案件をこなした結果、一つの境地にたどり着きました。それは「ブラック案件はちょっとした知恵で回避できる。もしブラック案件にあたってしまった時は、その経験を踏んづけて上にのぼれば良し」ということです。
それでは私の実体験&学びを読んで「ああ、自分はまだまだ大丈夫だ」とご安心ください(笑)
目次
Webライター案件の種類
「 Webライターの案件」と言っても、求められる文章スタイルやスキルは同じではありません。文章だけ書くのか?CMSに入稿する編集作業まで行うのか?案件の内容によって単価も異なります。
Webライターの案件は、クラウドソーシングサービスと呼ばれるネットを介して仕事を受注・外注できるサービスを利用したり、企業と直接契約をすることで獲得が可能です。
ここでは、 Webライター案件の種類を4つみていきましょう。
Webライター案件①タスク案件
タスク案件とは、発注者が仕事前に受注者と契約をするのではなく、提示された仕事に取り組み仕事が承認されたタイミングで報酬が支払われるタイプの案件です。
ライティング案件の場合は50文字〜100文字などの短文が多く、体験談やドラマの感想などを自由に書いていきます。よく口コミを紹介した記事がありますが、その口コミはクラウドソーシングサービスのタスク案件として集められている場合も多いです。
タスク案件の報酬は数十円〜数百円。早い者勝ちなので、気になる案件があれば早めに取り組む必要があります。
Webライター案件②文章のみの作成
クラウドソーシングサービスには、文章のみを作成する案件も多いです。
すでに構成や文字数が決まっていて、穴埋めのような形で取り組むものや、企業が用意したCMS(記事入稿プラットフォーム)を使って文章のみを打ち込むものもあります。
案件の単価相場は、筆者の実感だと1文字0.1円〜2.0円ほど。文字単価が高くなればなるほど、SEOスキルを使って結果を出すことが求められます。
Webライター案件③文章作成と画像選定
文章作成と一緒に画像選定を求められる案件もあります。画像はフリー素材が集められたサイトから選ぶのが一般的です。(有料会員のアカウントを使わせてくれるお客さんもいます)
案件の単価相場は1文字0.5円〜3.0円ほどだと思います。専門性が高い場合はもっと高単価になりますが、Web記事・文章と画像選定で1文字3.0円以上の案件を見つけるのはなかなか難しいのではないでしょうか。
高単価のお客さんだと、画像を保存するときの名前にキーワードを入れたり、altタグに属性を与えたり、作業が増える場合もあります。
Webライター案件④文章作成・画像選定・CMS入稿
Webライターによって書かれた記事は、CMSと呼ばれる記事入稿プラットフォームによって編集され、一般に公開されます。
多くのブログやメディアで使われているのはWordPressという記事入稿サービス。WordPressが使いこなせるかどうかはWebライターのスキルの一つですし、さらにHTMLやCSSで編集をするスキルはWebディレクターのスキルの一つです。
記事作成〜入稿まで行う場合は、単価も上がり1文字1円〜6円くらいに。(あくまでも筆者の個人的な感覚ですが)SEOのスキルはほとんど必須で、ここまでくると「プロのWebライター」という感じです。
Webライター案件の選び方
筆者は現在4年ほどWebライターをしています。
- 良い仕事に巡り会えたと思ったら半年でメディア更新中止に…
- 8時間かけて書いた記事がパソコンのバグで消える…
- Webライター副業時代、macを買うお金がなく毎日5キロほどの古いノートパソコンをリュックに入れて会社に行き、昼休みに執筆…
など、苦労や失敗もたくさんしてきました。ここでは、実体験から学んだ「Webライター案件の選び方のポイント」について書いていきます。
Webライター案件は学びのあるものを選ぶ
仕事を受注するとき、もちろん単価は重要。キレイゴトだけではご飯は食べられませんし、家賃を払うこともできませんよね。
そして筆者は単価と同じくらい「その案件から学びがあるか」という点を重視しています。「成果物を渡す→お金をもらう」よりも「成果物を作りながら学ぶ→成果物を渡す→お金をもらう」の方がお得だからです。
SEOの知識がないと案件に応募できない…は事実と言えば事実ですが、案件をもらいながらその仕事でSEOの知識を学んでしまうのもアリだと思います。
学ぶのはSEOの知識でもOKですし、例えばお仕事をさせていただけるのであれば、あまり詳しくないテーマの案件に挑戦するのもおすすめです。
実際に筆者はiPhoneはソフトバンクでしか買えないと信じ込んでいたほどのガジェット音痴(?)でしたが、IT関係のメディアで案件をもらい、最終的にWiMAXとモバイル通信の違いを解説したり、パソコンのCPUを比較検証し解説できるようになりました。
どんなことでも良いので「案件をこなす+学び」のある仕事を選ぶと、塵も積もってWebライターとしてもスキルになっていくと思います。
Webライター案件はマニュアルが用意されているものを選ぶ
特にWebライターを始めたばかりの頃は、マニュアルがあると安心しました。マニュアルがあるということは、マニュアル通りにやれば良いということだからです。
仕事の仕方のマニュアルだけでなく、文章の書き方についてのマニュアルをいただけることも多く、仕事も勉強もできて一石二鳥でした。
さらにWebライターからWebディレクターになり自分がマニュアルを作る立場になっても、かつてもらったマニュアルで得た知識が役に立っています。
ちなみに筆者は海外のお客さんとも仕事をしていて、マニュアルをもらったこともありますが、仕事のルールがワードにびっしり書いてあるマニュアルも多い傾向。(あくまで個人的な感想です)
パワーポイントで文字装飾や可愛いイラストを添えて何十枚ものマニュアルを作ってくれるのは日本企業ならではなのかも知れませんね。
Webライター案件は一つの単価ではなく継続性があるかどうかで選ぶ
Webライターの案件は、単価だけでなく継続性があるかどうかで選ぶことが大切です。例えば下記の2つの案件があったとします。
- 【1文字5円で5,000文字】1本25,000円で発注1本→報酬25,000円
- 【1文字1円で5,000文字】1本5,000円で発注50本→報酬250,000円
ちょっと極端な例ですが、1文字1円でも50本発注してくれる仕事の方が最終的に稼げるお金は大きくなります。もちろん1文字5円の案件を50本発注してもらえるのが一番良いですが、まあ、なかなか難しいですよね。
また、1文字1円でも続けていれば1文字2円になるかもしれませんし、新しい仕事を紹介してもらえる機会もあるかもしれません。
ただし、低い文字単価のままダラダラ続けてしまうのは、スキルアップになりませんので注意が必要です。
筆者はWebライター副業時代にもらった1文字0.1円の仕事を1年半ぐらい続けていました。「自分なんかが仕事を断るなんておこがましい」と思って続けていましたが、もし過去に戻れるのなら「もっと向上心を持てっ!」と自分を全力で説得したいです(笑)
筆者が陥った時給5円のWebライターブラック案件のお話
筆者は数年前、時給5円ほどにしかならない案件を受注してしまったことがあります。
内容はSEOスキルを必要とする文章作成で、膨大な量のマニュアルに従って膨大な数のルールに従って書く必要があったのです。
募集案件には「1文字〇〇円!」と比較的高単価で載っており「月に〇〇円稼いでいるライター様もいます!」なんて書かれていました。
マニュアルを読んで、ルールを覚えて、ルールに従って書いて、修正依頼がきて、修正をして出して、また修正依頼がきて、マニュアルをもう一度確認して…を繰り返したところ、時給換算で5円ほどに。
当時の筆者は「Webライターの仕事は基本的に成果物に対してしか支払われない」という大前提を認識していませんでした。つまり、成果物にだけ注目すれば「1文字〇〇円!(高単価)」かもしれませんが、その仕事をするための準備には全く報酬はありません。
例えば2,000文字4,000円の仕事は「1文字2円」の高単価案件ですが、
- マニュアルを読むのに3時間
- 2,000文字執筆&確認3時間
- 修正対応2時間
というように8時間かけてやったら、時給500円です。さらにもう一度修正依頼がきたら、時給はさらに444円…400円…と下がっていきます。
筆者は5円案件をやりきりましたが、正直めちゃくちゃ悔しかったです。「本当にバカみたい…」と心の中で思いながら仕事をしていました。明らかにおかしいと思いますが、責任はその仕事を引き受けた自分にあります。
その仕事を受けたあとは、美味しいものを食べて、また書いて書いて書きまくりました。そうすることが、過去の失敗を清算する唯一の方法だと思ったからです。
スキルに関係なくブラック案件をやり続ける必要なし
筆者にできることは、とにかく書いて書いて書いて編集して書いて書いて書いて編集して書くことだけ。SNSでよく見かけるWebライターさんたちのようにキラキラなんてしていませんが、どーにかこーにかWebライターを続けていけるように頑張ります。
アイキャッチイラスト : ほとぎ。(@hotogigi )
文章 : サワムラ(@webwebwriter123)